副菜には何を食べたらいい?⑩――根菜類・きのこ類について
2015/05/17
今日は、その他の根菜類ときのこ類について、栄養的特徴を見てみます。
れんこん
蓮の地下茎です。
他の根菜類と違って特徴的なのは、畑でなく水を張った田んぼの中で生育する「水中野菜」である点です。
昔から薬用としても使われました。
・ビタミンCが豊富:みかんの1.2倍に相当する量。いも類と同じく、でんぷん質に包まれているので、加熱しても壊れにくい。
・主成分はでんぷん。食物繊維も多い。
・ポリフェノール(タンニン):切り口の黒ずみ、消炎や止血作用あり
・ミネラルが豊富:カリウム、鉄、銅、亜鉛
・ムチン(糖タンパク質):切ったときに引く糸。胃壁を保護し、たんぱく質や脂肪の消化を促進、納豆、オクラ、里芋などのネバネバ成分と同じ。
・野菜には珍しいビタミンB12を含む。これは鉄分の吸収を助ける。また、造血ビタミンと呼ばれるビタミンB6も含有。
ごぼう
日本(及び日本がかつて統治していた朝鮮半島や台湾の一部)以外では食用としないそうです。
食物繊維が多い野菜の代表格と言えます。
・成分の8割が水分
・ビタミン類はほとんど含まない。
・食物繊維は、腸の働きを整えたりコレステロール量を抑制したりする。また発がん物質など有害物質を体外に排出する働きがある。
・アルギニンは、精力増強に効果がある。
性ホルモンの分泌を促し、男性機能を高める働きがある。
昔からごぼうを食べると精がつくと言われているのは、このためである。
・カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルも豊富。
きのこ
安価で種類も豊富。煮物、炒め物、様々な食材や調理法に合います。ぜひ毎日の食卓に取り入れましょう。
・食物繊維が豊富。特に乾燥しいたけは、100gあたりの含有量が41.0gと驚異的。
・カリウムが多い。過剰な塩分を体外に排出。
・ビタミンB類、ビタミンD。しいたけはビタミンD2の宝庫、特に乾燥しいたけは生しいたけの9倍も多く含む。ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける。食用きのこの大半はエルゴステロールを含み、これは日光を当てるとビタミンDに変わる。
・きのこ類に含まれるβグルカンという多糖類には、免疫力を高める働きがあり、がん予防効果も期待する声もある。