副菜には何を食べたらいい?①――にんじん・かぼちゃなど緑黄色野菜を
2015/09/27
毎日の食事について…。
野菜及び海藻のメニューを、おかず全体の3/5の割合で食卓に出すのがベストです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください →「主食と副食の理想的な割合」
緑黄色野菜の重要性は、信頼できる書籍に書かれています
「日本の長寿村・短命村」(近藤正二著)という本の中に、緑黄色野菜、とりわけにんじんとかぼちゃを食べる重要さについて書かれています。
著者の近藤氏は、36年間も日本各地を歩いて調査し、住民が長生きする地域とそうでない地域の食生活について書籍や論文にまとめました。
その結果は、
・白米の食べ過ぎは駄目
・魚の切り身の食べ過ぎも駄目(骨や内臓・頭からしっぽまで丸ごと食べるのがいちばんよい)
・大豆と海藻が体によく、長生きに繋がる
など多岐に渡るのですが、野菜に関しては特に「にんじんとかぼちゃを常食すると長生きに繋がる」ことが強調されています。
近年では、白澤卓二氏(順天堂大学大学院教授で医学博士。健康な食生活にかんする著書多数)が「100歳までボけない101の方法」という著作の中で、にんじんとかぼちゃに含まれるベーターカロテンに言及して、緑黄色野菜の摂取を勧めています。
また、この本にはブロッコリーとトマトの効能についても具体的に書かれています。
総じて、これら野菜類に含まれる“ファイトケミカル”が、年老いても体を健康に保つ秘訣であるとのことです。
緑黄色野菜に含まれる“ファイトケミカル”とは?
“ファイトケミカル”は“フィトケミカル”とも呼ばれ、主に植物に含まれる天然の化学物質のことです。
栄養学においては、非栄養素として機能性成分に分類されていますが、最近これが「第7の栄養素」と呼ばれ、注目を集めています。
ファイトケミカルの具体的な効能については、まだ研究段階のようですが、今のところ明らかになっているのは、まず強い抗酸化力があるということです。
その他、白血球に働きかけて免疫力を高めたり、アレルギー症状を抑えたり、一部では抗がん効果を発揮したりすることが知られるようになっています。
全体として、がんや糖尿病、アルツハイマー症など、現代人を悩ませている生活習慣病に対抗し、これらを予防や治療に役立つのでないかと言われています。
緑黄色野菜を食べるのは、昔ながらの食の知恵
近藤氏が日本の長寿村と短命村について調べていた頃には、ファイトケミカルの研究などはまだ為されておらず、氏は健康に良いと思われる食品の栄養素的分析についてはまとめていません。
しかし、昔からにんじんやかぼちゃを食べる村民が長生きであったのは事実であり、それはこのファイトケミカルの効果によるのかもしれませんね。