健康な食事について考えるブログ

やっぱり和食がいいんです!本当においしくて健康になれる食事って何?一緒に考えましょう。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸はどちらも減らすべき。まずは飽和脂肪酸のリスクを解説。

      2018/10/20

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動物性脂肪に代表される 飽和脂肪酸
主に植物性脂肪に多く含まれると一般的に考えられてきた、不飽和脂肪酸

果たして、どちらの脂肪酸がよりヘルシーだと言えるのでしょうか?

「飽和脂肪酸はイコール動物性脂肪だから、肥満の元になって体に悪い!」
 (だから不飽和脂肪酸のほうが体によい)
「いや、不飽和脂肪酸は酸化しやすいから、過酸化脂質の元になって体に悪い!」
 (だから飽和脂肪酸のほうが体によい)

 
どちらの言い分にも一理あるように思えますが…果たして真相はどうなのか気になりますね。

 
そこで今回からは幾つかの記事に分け、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の体内で及ぼす作用の違いを解き明かし、本当に体によい脂肪酸の摂取バランスについて考えます。

また、脂肪酸をバランスよく摂るために必要な食生活のあり方についてもまとめたいと思います。

 
この第1回目の記事では、結論①として、
飽和脂肪酸の過剰摂取がいかに私たちの健康を害するか
についてまとめました。

 
※「そもそも飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸って何?」という方は↓こちらの記事をどうぞ。
<「飽和脂肪酸とは? 不飽和脂肪酸とは?」>

なぜ「動物性脂肪」vs「植物性脂肪」に代わり、「飽和脂肪酸」vs「不飽和脂肪酸」がクローズアップされてきたのか?

これまで長い間、植物性脂肪のほうが体によいと言われ、トーストに塗るにもバターよりもマーガリンが一般家庭では重宝されてきました (もちろんマーガリンのほうが低コストだという理由も大きいですが…)。

しかし近年、一言で植物性脂肪と言っても、そこに含まれる脂肪酸にはさまざまな種類があり、それぞれ効能や特徴も異なること、また動物性食品に多く含まれる不飽和脂肪酸も存在することが明らかとなり、「植物性脂肪=健康的」という定式には疑問を抱く人が増えています。

それに加えて、脂肪が酸化した “過酸化脂質”の毒性 についても知られるようになってきました。

※ 過酸化脂質の害について詳しくは↓こちらの記事をご覧ください。
【肉食=現代の食事がガンの原因となる理由⑤】活性酸素と脂肪の切っても切れない関係

 
そして、その化学的構造から「飽和脂肪酸は酸化されず、不飽和脂肪酸が酸化されやすい」という事実が指摘されるようになると、

「飽和脂肪酸は酸化されない。不飽和脂肪酸は酸化されやすい」

「酸化した油は、肌や健康にとても悪い」

「だから、不飽和脂肪酸の多い植物油脂は使わないほうがいい」

「酸化しない飽和脂肪酸から脂肪を摂るほうが、よほど体にいい。
 だから、肉やバターをたくさん食べて牛乳をいっぱい飲むほうが、健康になれる」

 

このような通説も一部に聞かれるようになってきたのです。
しかし、果たしてこれは本当でしょうか?

 
そこでこのような近年の「脂質や脂肪酸に対するさまざまな誤解」が飛び交う風潮にあって、私たちは是非、これら2つの脂肪酸それぞれが有するメリット・デメリットをしっかりと把握した上で、本当にきちんと自身のからだの脂質量をバランスよく維持できるような食生活のあり方を理解・実践すべきだと考えています。

飽和脂肪酸の摂りすぎは非常にリスクが高いです! なぜ?

まずは最もオースドックスな問題提起ですが、動物性脂肪に多い飽和脂肪酸を摂りすぎた場合のリスクについて考えていきます。

肉や卵、牛乳などの動物性食品に多く含まれる飽和脂肪酸の過剰摂取が私たちの健康を大きく害することは、もう数十年も昔からの自明の理であり、疑うところはありません。

蓄積されやすい飽和脂肪酸

これは、飽和脂肪酸の化学的構造と、私たちの体内で与えられる役割によるものです。
別の記事にまとめてありますが、酸化されにくく化学的に安定した構造を持つ飽和脂肪酸は、いざというときの貯蔵エネルギーとして非常に優れています。

※ 飽和脂肪酸の化学的構造と体内での役割について、詳しくは↓こちら。
<「飽和&不飽和、生体内での役割分担の違い」>

ですので、私たちが肉や乳製品をたくさん食べ、飽和脂肪酸がたくさん入ってくると、私たちの体はこれを優先的に中性脂肪に合成し、体のあちこちにある脂肪組織に蓄えようとします。

したがって、内臓脂肪や皮下脂肪が増え、肥満やメタボリック症候群の原因となります。
そこから、糖尿病や癌などさまざまな生活習慣病の発症へと繋がります。

 
また、全身に運ばれる中性脂肪が血液中に増加し、高脂血症(脂質異常症)や動脈硬化を引き起こし、さらには心筋梗塞や脳卒中の危険を高めるのです。

※ 血液中の中性脂肪が高いと、動脈硬化になりやすくなるのはなぜ?
  そのメカニズムを知りたい方は、↓こちらの記事をどうぞ。

<「中性脂肪が高いと、動脈硬化になるのはなぜ?」>

血液ドロドロも、飽和脂肪酸の摂りすぎが原因

よく「血液ドロドロはよくない」等と言いますが、これも肉や乳製品から飽和脂肪酸を摂りすぎることにより、血液中に中性脂肪やコレステロールが増加したのが原因です。

血液がサラサラでないと、活性酸素を減らしたり脂質の酸化を防ぐために必要な抗酸化物質が、体の隅々にまで行き渡りません。

また、このような脂質の高い血液は血管に炎症を起こしやすく、体内に活性酸素や過酸化脂質を増やす原因となります。

 
そうなると、これらに対処し殺菌するために白血球が忙しくなり、免疫力が低下してしまいます。

すると、日々体のあちこちで伸びてくる小さな癌の芽を摘むこともできなくなり、発がんのリスクまで増してしまいます。

飽和脂肪酸の摂りすぎによる中性脂肪の増加こそ、過酸化脂質が増える原因

血液中の中性脂肪が増加すると、いわゆる「悪玉コレステロール」も増えてきます。
特定健診(メタボ検診)の結果に表示される、「LDLコレステロール値」のことですね。

LDLコレステロールが増えるだけならまだいいのですが、実は「超悪玉コレステロール」と呼ばれている「小型LDLコレステロール」まで増加してしまうのです。

名前の通りLDLコレステロールの小型版で、血管壁に潜り込みやすく、活性酸素によっていとも容易に酸化されてしまうという、大変困った性質を持っています。

過酸化脂質は広義の活性酸素とも言われ、それ自身が他の物質と反応して活性酸素やマロンジアルデヒドなどの有害物質を産生します。

また、脂質が酸化される過程で大変ラジカルな性質を持ち、他の正常な脂質から電子を奪い、自身が過酸化脂質となるだけでなく、周囲の脂質までをも過酸化脂質に変えてしまいます。

ですので、いったん脂質の酸化が始まると、まるで山火事のように一気に過酸化脂質化が辺りに広がってしまうのです。
この連鎖反応を「脂質過酸化反応」と言います。

※ 脂質過酸化反応について、詳しくは↓こちらの記事を。
【肉食=現代の食事がガンの原因となる理由⑤】活性酸素と脂肪の切っても切れない関係

 
人間の体は細胞の集まりでできており、その細胞は、主にリン脂質でできた膜によって、一つ一つが周囲や他細胞から隔てられています。

細胞に必要な栄養分や神経伝達物質は、その膜を通じて取り込みます。
また、細胞内に入れてはいけない物質を遮断する働きをしています。

そのような大切な細胞膜が酸化され、膜リン脂質が過酸化脂質化してしまうと、細胞膜の機能が失われ、細胞自体が破壊されてしまいます。

ところが過酸化脂質は、先ほど述べたようにラジカル性の連鎖反応によって次々と周囲の細胞を侵食していくので、じわじわと体内の器官を蝕んでいくというわけです。

 
さらに中性脂肪の増加、それに伴う悪玉コレステロールの増加により、高脂質の血液になってしまうと、血管の炎症が起きやすくなります。

血管に炎症が起きると、そこに集まる白血球が、細菌や異物を死滅させるべく、活性酸素を大量に生成します。

その一方で、炎症によって傷ついた細胞を修復するのに必要なコレステロールを持って、LDLコレステロールがたくさん集まってくるので、LDLコレステロールが一気に酸化され、過酸化脂質が増えるわ、動脈硬化の元になるわで大変なことになるわけです(汗)。

※ 中性脂肪やコレステロールについて、詳しくは以下の記事にまとめていますのでご覧ください。
<中性脂肪とコレステロールはどう違う?>
<悪玉コレステロールと善玉コレステロールとは?>

まずは中性脂肪を上げないように気をつけよう。

こうしてざっと見てみても、血液中の中性脂肪の増加がいかに健康へのリスクが大きいかお分かりかと思います。

飽和脂肪酸=動物性脂肪を摂りすぎはNG

血液中の中性脂肪が高くなる一番の原因は、何と言っても飽和脂肪酸の過剰摂取=すなわち肉・卵・乳製品などの食べ過ぎです。

上にも書きましたが、飽和脂肪酸は脂肪組織に蓄積する貯蔵エネルギーとして真っ先に中性脂肪に合成され、血液に乗って全身に運ばれます。

ですので、中性脂肪の値を下げるためには、肉や卵、乳製品など動物性食品を食べるのを控えなければなりません。

※ 血液中の中性脂肪やコレステロールを下げるには、どんな食品や食事を摂ればいい?
  その答えを知りたい方は、↓こちらの記事をご覧ください。

<中性脂肪やコレステロールを抑え、脂質をバランスよく摂れる食事とは?>

では…不飽和脂肪酸=植物性脂肪なら大丈夫!?

でもここまで読んだあなたは、ひょっとすると、

「それなら、これからはお肉の脂身は食べないようにしよう!
 料理にバターを使うのもやめよう!
 代わりに炒め物や揚げ物には植物油を使って、不飽和脂肪酸を摂るようにすればいいんだ!」

 
…そう思ったかもしれませんね(*^^*)

ところが…実は不飽和脂肪酸の摂りすぎにも問題のあることが、近年では明らかにされています。

 
そこで、以降の記事では、

なぜ不飽和脂肪酸の摂りすぎは体に悪いの?

…をテーマに幾つかの記事に分け、分かりやすくまとめましたので、興味のある方は下記のリンク先からご覧ください。

不飽和脂肪酸(リノール酸)の過剰摂取はアレルギーや生活習慣病の原因に。
なぜ世界中で不飽和脂肪酸の摂りすぎに!?心疾患の原因は肉の脂だけじゃない。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸、果たして本当にヘルシーなのはどっち?

この記事では、動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸の摂りすぎによるリスクについてお話ししましたが、植物性脂肪に多い不飽和脂肪酸も、過剰摂取によりさまざまな弊害を私たちの身体にもたらすことが知られてきました。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸。
それぞれのメリットとデメリット、過剰摂取により高まるリスクや理由について、具体的にまとめた別記事の一覧を掲げておきます。

健康・美容・ダイエット…即効ではないかもしれませんが、身体の内側から本当にきれいに元気になるために必ず役立つ内容ですので、ぜひご一読くださいね。

 
 

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