健康な食事について考えるブログ

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加工肉と赤肉の発がんリスク「日本人は影響少ない」はウソ!?

      2015/12/30

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barbecue

我が国でも、「お肉」はすっかり定着しています。

アウトドアではバーベキュー、飲み会では焼き肉やしゃぶしゃぶ、ファミレスではハンバーグやステーキ、そして家でも手軽な炒め物に、お弁当にはウィンナー…と、どこに行っても朝・昼・晩、肉類を口にしない日はないという方も多いでしょう。

「加工肉と赤肉が大腸がんを引き起こす」
国際がん研究機関 (IARC) の発表を受け、国内でもメディアが一斉報道しました。
「このままじゃ危険!」と消費者も少しは慌てて毎日の食事を見直すかと思いきや…。

なぜかTVも新聞もネット記事も揃って、

「日本人には影響少ない」
「大して心配は要らない」
「バランスのよい食事をしていれば、肉類の摂取を減らす必要はない」

…等と、全くのお気楽ムードです。

これは、IARCの発表に対する我が国の公的機関の対応が反映しています。
当然ながら、国立がん研究センター や 食品安全委員会(内閣府所属)も見解を述べていますからね。

まあ予想されることではありますが…お得意の「事なかれ主義」に徹して、

「あれは欧米だけの話だよ」
「日本人は今までどおりで大丈夫だよ」

と、とりあえず目先の国民の不安を収めることだけに終始しているのです(- -;)

加工肉を始めとする肉食の危険性は、ホンモノの専門家なら十分に心得ているはずなのですが…。
それを消費者によりはっきりとした形で啓発し、現在の高リスクな食のあり方に危機感を強め、国民に本気で食生活を変えてもらおうとあらゆる手段を尽くす…という真摯な姿勢は全く見られないのです。

それこそが、国民の健康で文化的な生活を守るという、当局下の公的機関の果たすべき大きな責任であると思うのですが…。

実態は、国民の健康よりも食品業界、あるいは外圧をかけてくる海外諸国の顔色を窺っている有様です。

…と思わず愚痴を先に並べてしまいましたが、とにくかくにも…

自らの利権と保身しか頭にない組織が、専門用語やそれらしい理屈をこねて並べる気休めの言葉を真に受けて、これまでどおりCMやグルメ情報に流されながら漫然とした食事を続けていると…あなただけでなく、あなたの家族や周囲の人々の発がんリスクも確実に上がっていくのです。

※ 加工肉 (ウィンナー・ハム・ベーコン等) や赤肉 (牛肉・豚肉) の摂取は、多くなればなるほど確実に大腸がん胃がんのリスクを高めます。
肉を食べることによる大腸がんと胃がんの発症メカニズムについては、↓↓↓以下の記事をご覧ください。
大腸がんも胃がんも予防可能!原因は食事。ガンの仕組みを分かりやすく説明します

とりあえず、我が国の代表的な2つの公的機関の、表向きの見解を見てみましょう。
「国立がん研究センター」と「食品安全委員会 (内閣府所属)」です。

国立がん研究センター「日本人は摂取量が少ないからリスクはない」本当ですか?

国立がん研究センター「情報提供 赤肉・加工肉のがんリスクについて」

上記のリンク先の文章は、専門的な表現も混じっていて分かりにくいところもありますが、要旨はこういうことです。↓↓↓

●肉類をたくさん摂取する地域を含む海外での研究は、複数あるがいずれも「肉類の摂取が大腸がんのリスクを高める」という結論で一致している。

●IARCの分析手法は、国・職業・環境など条件の異なる研究結果全てを対象に入れ、検討するものである(「ハザードの同定」と言います)。

これは、ある物質に発がん性が「あるか、ないか」を判定するには適した方法であるが、それを摂取する人々の置かれた環境、職業、ライフスタイルなど、個別の条件に応じた具体的なリスクの度合いまでは分からない。

だからIARCの発表のみを受けて騒ぐのではなく、各国や他の機関によって、その国の食環境、国民の実際の摂取量などを考慮した具体的なリスク評価が出されるのを待つべきである。

●今回のIARCの評価の元となった研究論文は、海外で赤肉摂取量がかなり大きい地域も含んでいるが、実際の日本人の平均的な摂取量は、世界的に見ても小さいほうである。

これとは別に、国立がん研究センターで、国内において赤肉&加工肉と発がんリスクを調査した研究では、摂取量の比較的多いグループにしか、はっきりとした関連は見られない。
従って、日本人の平均的な摂取の範囲であれば、リスクはないかあっても小さいと考えられる。

●むしろ日本人にとって有効ながん予防法としては「塩蔵品を控える」「野菜や果物不足にならない」「熱い飲食物を取らない」など、より多面的な食生活での注意が考えられる。

●赤肉はたんぱく質、鉄、亜鉛など栄養となる成分も含んでおり、不足すると脳卒中のリスクが高くなるため、日本人は今より極端に量を減らす必要はない。

一見、もっともですね。
書いてあること自体は、確かに間違いではない。

でも疑問に思われるのは、

● 実際の日本では、がんを始め、心疾患や糖尿病など、いわゆる「食源病」と思われる慢性疾患が一方的に増加し続けている。

● 本当に健康的な食生活とはどんなものか、一般国民がほとんど理解していない状況を、政府が全く野放しにしている。

このような我が国の現実について、国立がん研究センターが何一つ触れていないということ。

1977年に前回の記事でも触れた「マクガバン・レポート」が出されて以来、欧米など主要な先進国では、各国が食生活の改善キャンペーンに本腰で取り組み、今ではがん死亡率が年々減少しているのです。

先進国で未だにがんが増え続けているのは、日本だけ。
これは本当のことです。

日本は未だに、肉汁や脂の滴るグルメ番組やCMをテレビで無節操に流し続け、糖分の多いアイスクリーム・炭酸飲料、油の多いドーナツ・ファストフードを母親が子供に平気で買い与えています。

そして、これらがいかにヒトの体を駄目にするか、それをより具体的に国民に喚起するような政策をとる気配も、政府には一切ありません。

このような我が国の憂うべき食の現実を無視して、統計上の数字だけを取って「我が国は肉類の摂取量が少ないから大丈夫」等と、ただの気休めしか国民に言えない国立研究機関とは、一体何なのでしょう。

国立がん研究センター「赤肉・加工肉の摂取制限を取下げた」とはどういうこと?

上記の国立がん研究センターの見解によると、
「3.日本人のためのがん予防法について」の中ほどに、次のような文章があります。

2007年のWCRFとAICRの報告書 () の判定を踏まえてかつては赤肉、加工肉についても摂取を控えるように目標に入れていた時期もありますが、日本人での科学的証拠がそれほど明確でないため、また、総合的な健康影響からはある程度の摂取が必要と判断して現在は取り下げている現状にあります。

 2007年に、世界がん研究基金 (WCRF) と米国がん研究協会 (AICR) が共同し、7000以上の研究を根拠に発がんリスクの評価を行った「食べもの、栄養、運動とがん予防」と題する報告書。

さらに終わりのほうには、次の文章があります。

赤肉はたんぱく質やビタミンB、鉄、亜鉛など私たちの健康維持にとって有用な成分もたくさん含んでいます。飽和脂肪酸も含まれ、摂りすぎは動脈硬化、その結果としての心筋梗塞のリスクを高めますが、少なすぎると脳卒中(特に、出血性)のリスクを高めることが分かっています。日本においては心筋梗塞より脳卒中の罹患率の方が高いことから、総合的にみても、今回の評価を受けて極端に量を制限する必要性はないと言えるでしょう。

これらの文章の中に、腑に落ちない点が幾つかあります。

「日本人での科学的証拠がない」証拠が出る頃には、日本はガンの“超大国”になっている

前半の一部分「日本人での科学的証拠がそれほど明確でないため」ですが、日本人において科学的証拠がはっきりと現れた頃には、明らかに日本人は肉類の大々的な過剰摂取に陥り、今よりも一層のガン、心疾患、脳血管疾患などの深刻な被害が広がっていることでしょう。

これ以上に日本にがん患者が溢れるまで、国立がん研究センターはじっと待つつもりなのでしょうか?

「赤肉には栄養価もある」日本は他の食材で十分代用できるのに…。

赤肉はたんぱく質やビタミンB、鉄、亜鉛など私たちの健康維持にとって有用な成分もたくさん含んでいます。

とありますが、これはIARCも報告の中で「赤肉には栄養価もある」と述べているのを、より具体的に広げたものです。

国土に海がなく、魚介類や海藻が採れない。
気温が低く、栽培できる野菜の種類もそれほど多くない。

そのような、食材に恵まれない小国を幾つも抱えたヨーロッパや、その他厳しい環境にある国々の食事情を考えたとき、「赤肉を食べるな」とは言わず「赤肉によるリスクとメリットを計りながら、慎重に摂取量を決めるべきだ」と主張した IARC の姿勢は理解できます。

しかし、日本はどうでしょうか?
周りを海に囲まれ、昔から伝統的に魚や海藻を食べ、四季の巡る温暖な気候の中で、野菜も豊富な種類が採れます。

そんな恵まれた食環境の中で、あえてリスクの高い肉類を輸入したり、狭い国土・狭い畜舎で動物を薬漬けにしてまで“肉”を食べる必要は全くないのです。

肉類の発がんリスクについては「摂取量など日本の事情を考慮する必要がある」と言いながら、逆に肉類のメリットとなると、そのような日本の利点を全く無視してIARCの言うことをそのまま国民に流している。

これはどういうことなのでしょうか?
それほどに国は、国民に肉の摂取を減らしてほしくないのか?
思わずそう考えてしまいます。

「心筋梗塞よりも脳卒中の人が多いから、日本人は赤肉を食べてもいいよ」の恐るべき詭弁

そして極めつけは、以下の部分です。

<赤肉の摂取が> 少なすぎると脳卒中(特に、出血性)のリスクを高めることが分かっています。飽和脂肪酸も含まれ、摂りすぎは動脈硬化、その結果としての心筋梗塞のリスクを高めますが、日本においては心筋梗塞より脳卒中の罹患率の方が高いことから <中略> 今回の評価を受けて極端に量を制限する必要性はないと言えるでしょう。

この文章には、決して見逃してはならない欺瞞があります。

まず、赤肉には飽和脂肪酸が含まれ、これの摂りすぎは動脈硬化を起こし、心筋梗塞の原因となることが述べられていますが、動脈硬化から発症するのは心筋梗塞だけではありません
狭心症なども、そのような疾患の一つです。

動脈硬化などによって血管が狭くなったり塞がったりして、心筋に血液が行き渡らなくなる病気を「虚血性心疾患」と言い、上記の心筋梗塞や狭心症がこれに含まれます。

ところで、この「虚血性心疾患」は、現在のところ日本の死因として2位にあり、3位の「脳血管疾患」より多い状況です。
脳血管疾患とは、言うまでもないですが脳卒中のことです。

つまり国立がん研究センターが言っているのは、虚血性心疾患から同タイプの病気である「狭心症」を除いて「心筋梗塞」だけをカウントすれば、「脳卒中」よりも少ないということ。

こんな不自然なカウントをする、筋の通った理由が何かありますか?

心筋梗塞も狭心症も、高脂質の食事が主要因である動脈硬化によって起こるのであり、症状の現れ方こそ違いますがメカニズムはほぼ同じですから、普通は合わせて「心疾患」、あるいは「虚血性心疾患」と呼ばれ、日本人の死因を考える際にもこのカテゴリーでまとめて取り上げられるわけです。

従って、ここに限って、虚血性心疾患から心筋梗塞だけを抜き出して「脳卒中より少ない」とする合理的な理由が見つかりません…。<(´・ω・`)> ???

また「脳卒中」ですが、これも日本人の3大死因の一つといわれる脳血管疾患の全般を指す呼び名であり、幾つか種類があります。

一つは、脳の血管が破れるタイプのもので「脳出血」と「くも膜下出血」。
そしてもう一つは、脳の血管が血栓などで塞がれる「脳梗塞」です。

この国立がん研究センターによる文章でも、赤肉に予防効果があるのは主に出血性の脳卒中であると述べられています。

出血性の脳卒中は、昔の日本によく見られたもので、漬物など塩分の高い保存食品による高血圧の人が多かったことが主な要因と言われています。

それに加え、特に秋田県など寒い米所では、大量の白米を塩辛い漬物だけで平らげるという食生活で、魚や大豆を食べる習慣がなく、たんぱく質不足で血管が脆くなり脳出血を招くという事態も頻発していました。

赤肉にこの出血性の脳卒中を予防する効果があるのは、たんぱく質を適切に摂取することで血管の質を高めることに繋がるからです。
つまり、必ずしも赤肉でなくてもよいのです。
魚介類や豆類などをほどよく食べ、低たんぱく質に陥らないように気をつければいいわけです。

また別の研究では、魚を多く食べる人には脳卒中が少なく、赤身肉を多く食べる人には脳卒中が多いというデータもあるそうです。

これは大いに納得できます。
赤身肉には飽和脂肪酸が多い。
ですから、出血性の脳卒中を予防する効果以上に 動脈硬化や血栓による脳梗塞を引き起こすリスクが高い のです。

それに引き替え、魚に含まれるのは不飽和脂肪酸ですから、赤肉に比べれば血管疾患のリスクはずっと低いです(それでも食べ過ぎは禁物ですが)。

現在でも日本の死因において第3位を占める脳卒中ですが、実はその内訳は昔と大きく異なり、出血性の脳卒中は全体の1/4に過ぎません。
約3/4が、脳梗塞。
そして、この脳梗塞にも幾つか種類があります。

一つは「ラクナ梗塞」と呼ばれ、脳の細い血管が詰まるもの。
これは、主に高血圧によって生じると言われます。

もう一つは「アテローム血栓性脳梗塞」。
これは、動脈硬化で狭くなった太い血管に血栓ができ、血管を詰まらせるもの。
ですから、主に高脂質によって起きるものですね。

従来日本では、高血圧による「ラクナ梗塞」の数が多かったのですが、現在では高脂質が原因と見られる「アテローム血栓性脳梗塞」の数が増えてきているそうです。

さらにこの“高血圧”についてよく考えてみましょう。

「日本食 = 漬物・味噌汁 = 塩分多い = 高血圧のもと」

という図式が未だにまかり通っていますが、日本食は決して味噌汁と漬物だけではありません。
あっさりした魚料理や煮物、和え物なども、伝統的な和食における大切な一品です。

その上、現在市販されている漬物や味噌は、昔に比べてそれほど塩分の多いものは少ないはずです。
冷蔵庫や真空パックなど保存技術が向上し、塩を多量に加える必要もなくなりました。

また、特に漬物なんかは過去に「塩分多すぎ!」とさんざん攻撃の的にされ、現在は「塩分控え目」を謳う商品のほうがずっと多いのです (その代わり、保存料・化学調味料・着色料漬けにされています…これはこれで大いに問題ですが)。

一方、洋食のほうはどうでしょう?

ウィンナーやステーキ、バーベキューにはたっぷりの塩こしょうが欠かせない、という方も多いのではないでしょうか。
大抵の肉料理には、こってりとしたタレやソースがいっぱいかかっていますね。
スープやグラタン、パスタなども味の濃いものばかりです。

基本的に脂分の多いメニューは、塩気や辛味を効かせたほうがおいしい。
いや、味もないのにただ口の中でギトつくだけの食べ物なんて、とても食べられたものじゃありません。

サラダにしても、ドレッシングやマヨネーズを使わないことはないですね。
生野菜は実質、一度にほんのちょっとしか食べられないので、摂れる食物繊維の量に比べて調味料の油分の比率が大きくなる。
卵料理、牛乳や生クリームを使った料理、これらも同様に高脂質、高塩分のメニューになりやすいです。

もうお分かりかもしれませんが「日本食=高血圧」という先入観に反して、実は洋食のほうがはるかに塩分が多く、高血圧になりやすいのです。

そして自分を含め周囲の食生活を見渡したとき、現在の日本で多発している高血圧は、実は和食のためでなく洋食のためであることが分かります。

ここで元に戻って考えてみます。
もう一度、国立がん研究センターが出した見解を見てみましょう。

かつては赤肉、加工肉についても摂取を控えるように目標に入れていた時期もありますが、日本人での科学的証拠がそれほど明確でないため、また、総合的な健康影響からはある程度の摂取が必要と判断して現在は取り下げている現状にあります。

 ~中略~

<赤肉には> 飽和脂肪酸も含まれ、摂りすぎは動脈硬化、その結果としての心筋梗塞のリスクを高めますが、少なすぎると脳卒中(特に、出血性)のリスクを高めることが分かっています。日本においては心筋梗塞より脳卒中の罹患率の方が高いことから、総合的にみても、今回の評価を受けて極端に量を制限する必要性はないと言えるでしょう。

現代の日本において脳卒中の罹患率が高いのは、紛れもなく 赤肉や加工肉など肉食を中心とした欧米的な食生活が原因 です。

なのに「昔から日本では塩辛い和食のために高血圧が多い」という多分に語弊もある世間一般の先入観を利用して肉食や現代の食生活の罪深さを隠蔽してしまっているのが分かりますよね?

私が長々と上に述べてきた事柄をまとめると、こうなります。

① いずれも主として動脈硬化が原因である「心疾患」全体から狭心症などを除き、「心筋梗塞」だけを取り上げて脳卒中と比較して、「脳卒中よりも少ない」といかにも動脈硬化に起因する病気自体が日本に少ないかのような印象を読者に与えようとするのはおかしい。

② 脳卒中にも種類があり、大まかに言えば、高血圧に由来するものと高脂質に由来するものに分けられる。
その中で今、実際には高脂質に由来する脳卒中が日本でも増加している。

それなのに、「脳卒中=高血圧=昔の日本食によるもの」という一般人の漠然とした先入観を利用し、日本食の影響による脳卒中が未だに多いかのような印象を読者に与えるため、この辺りの詳しい実情に触れずに黙っている。

③ 現在の日本にも高血圧による脳卒中が少なくないのは事実だが、その原因は昔とは大きく異なっており、かつての塩辛い漬物や調味料のせいではなく、欧米化されたメニューやレトルト食品、ファストフード、加工肉などに見られる濃い味付け (特に精製塩や化学調味料の使いすぎ) のせいである。

しかしここでも、こういった事情を消費者に全く説明しないどころか、「高血圧=昔の日本食によるもの」という一般消費者の誤解をそのまま利用し、暗に日本食を“悪者”に仕立て上げ、肉類を始めとする現代の食生活に免罪符を与えている。

④その上で「赤肉には脳卒中予防の効果がある」という海外専門家の発言を利用して、いかにも日本人には赤肉の摂取がむしろ必要であるかのようなイメージをつくり、赤肉の摂取制限を取下げる理由を正当化している。
しかしこの点においてこそ、海外と日本の食事情の違いをきちんと考慮するべきである。

出血性脳卒中の予防に効果的なのは、赤肉ではなく「動物性たんぱく質」である。
なので、日本の場合は魚介類で代用できる。
ゆえに、それ以上に大腸がんや高脂質による慢性疾患のリスクが高い赤肉を食べ続ける健康上の理由は全くない。

このようなことは、専門家ならすでに百も承知のはずです。
日本中の優れた頭脳を集めた専門家集団である国立がん研究センターが、無邪気にのうのうとこのような「掛け違え」の文章を書くはずがありません。

これは明らかに確信犯的な詭弁です。
政府や業界の利益を守るための、国民に対する大きな欺瞞なのです。

食品安全委員会「多くの食品をバランスよく」と逃げを打つ

Twitter 内閣府 食品安全委員会
↑↑↑ こちらはもう目も当てられません。

まずは国立がん研究センターと同じく、IARCのハザード解析が国や地域、環境によって異なる様々な条件をまとめて行われるものであることを強調しながら「これをもって、すなわち『食肉や加工肉はリスクが高い』と捉えることは適切ではないと考えます」とし、やはり他機関のリスク評価を待つべきだと結論しています。

要するに、付いた火を消すのに躍起になっている状態です。

そして終わりには、巷にさまざまな食の情報が溢れていることに触れた上で「それらに振り回されず、多くの種類の食品をバランスの良く食べることが大切です」と述べられています。

「多くの食品をバランスよく食べる」
もう常套文句ですね。
いかにも日本の当局らしい、曖昧で分かりにくい=どうにでも解釈できる、いざというときの責任回避に最も便利な言い回しです。

実は 本当に健康的な食事のために必要な食品は、ある程度限られている のです。
少量の魚介類豆類、多めの野菜海藻、そして未精製の穀類 (玄米など)。

これらを伝統的な製法でつくった味噌、しょうゆ、酒、酢など、そして未精製の砂糖や塩で調理し、油を極力使わないメニュー。
これは、良心的な栄養学者や医学者などの専門家が、口を揃えて述べています。

それなのに「多くの食品をバランスよく食べましょう」等といい加減な決まり文句を言えば、ファストフードや外食など身近にあるさまざまな誘惑とともに「じゃあお肉もそこそこ食べていいのね」とその場に都合のよい気楽な解釈を持ち出し、これまでの不健康な食生活を漫然と続けてしまうのが関の山でしょう。

いや、政府は多分それを国民に求めているんでしょうね。
これまでどおり食品業界や輸入先の列強国が潤い、政治家の利権や立場を守れるように。

何よりも、うるさい国民に聞きかじりだけでわいわい騒がれ、あれこれ対応を迫られるのが面倒なんです。
今までどおり、「お上を信頼していれば何とかなる」と無知でお人好しで怠惰な我が国民でいてほしい。

これからは「食品安全委員会」でなく「食品リスク推進委員会」とでも呼びましょう。
あ、ちょっとベタすぎるか(^^;)ゞ
より適切でユーモアに満ちたネーミングを皆様より募集します。

長くなりましたので、今回はこれぐらいにしておきます。

では、私たち日本人が、ガンその他の慢性疾患を予防するために本当に目指すべきものは何か?

次回はこれについて書いていきたいと思います。

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