マクロビオティックって、本当に“危険”なの?
2015/09/23
近年話題の「マクロビオティック」、気になる女性の方も多いと思います。
私も個人的に興味があり、この話題の食事療法についてもいろいろと調べてみました。
もくじ
マクロビを「まるで宗教!」という人もいるけれど…
いろいろとネットで調べていくうちに、ちょっとびっくりするような事柄を見つけました。
それは「マクロビオティック=危険なもの」という捉え方が、ネット上で案外少なくないということ。
一体どういう内容かというと、マクロビオティックの概念に魅せられて、あるいはダイエットに効果的という触れ込みを信じ過ぎて、マクロビの考え方を“徹底的に”実践していった結果、却って体調を崩したり病気になってしまったという体験談。
そのような噂は、ネット上でもたちまち尾ひれを付け、誇大化されて広まっていきます。
「マクロビオティックはオカルト的」
「マクロビをやっていると、最後には家庭崩壊してしまう」
そのような極論だけが、一部の人たちの間で独り歩きしているような印象を受けました。
世界的な著名人を引きつける、マクロビオティック
そもそもマクロビオティックというのは、1970年代アメリカのニューエイジ運動の中で、禅・東洋思想・チベット仏教など、反西欧的なスピリチュアルな概念へ傾倒していったヒッピー文化の中で受け容れられ、以降アメリカに広く浸透していった経緯があります。
提唱者は、日本人の桜沢如一と言われ、その後を久司道夫氏が受け継いだ形です。
有名どころではジョン・レノンがマクロビを実践していました。
また、近年何かと話題に上るスティーブ・ジョブズも、若い頃にヒッピー文化の影響を受けたこともあり、自身の膵臓がんを西洋式の手術ではなく、マクロビや精神療法で治そうとして果たせず、癌を悪化させて死を早めてしまったことも、よく知られています。
現在では、マドンナやトム・クルーズ、日本人では坂本龍一などが、マクロビオティックの実践者であると言われています。
確かに、陰陽道に基づく食養理論などは、芸術家肌の人たちをくすぐる魅力的な何かがあるのかもしれません。
何事も全てが正しいとは限らない…だからどうする?
しかしその一方で、特にその「陰陽調和」の理論などは、医学界からも「科学的根拠が一切ない」と批判を浴びたりしています。
それは確かにそうなのかもしれません。
でもそれと同時に、上記のスティーブ・ジョブズじゃないですが、医学や科学が本当に万能なのかも、分かりませんよね。
そうは思いますけど、やっぱり私は、何か深刻な病気になれば、現実的な選択として医者にかかると思います。
癌を宣告されれば、現時点ではやはり西洋医学的に、体を切開して切除、あるいは抗がん剤投与…とせざるを得ないでしょう。
将来、何か明らかに画期的な東洋医学のがん治療法が確立されれば、話は変わるかもしれませんが…。
あくまでも、“健康で幸せに生きる”ための一手段にすぎません
要は、“バランス感覚”が大事だと思います。
原理主義的に極端に偏ってしまっては、結局何事も不調となってしまうでしょう。
それはマクロビオティックに限ったことではありません。
何が何でも痩せなくてはと思い込んでいる女性が、ダイエットに夢中になりすぎて、しばしば拒食症や過食症に陥ってしまうのと同じです。
ひょっとするとマクロビオティックの指導者の中には、理論の徹底実践を要求する人もいるのかもしれません。
でも、少なくとも私個人は、自分や家族の心と体の健康のためにマクロビオティックを「参考」にし、自分に合った部分を学びたいだけであって、マクロビオティックの「信者」になるつもりはありません。
このブログを読んでくださっている皆さんにも、マクロビオティックが正しいとか正しくないとか、そんな議論に時間を割いてほしくはないのです。
原理主義的に追いすがって思考停止し、「マクロビ」に依存して“徹底実践”した挙げ句、思うような結果が出なかったら、今度は「マクロビ=悪者」 と決めつけ、“徹底的に”退ける…。
これではマクロビに限らず、何をやってもいつまでもうまくいかないのではないでしょうか。
マクロビオティックにおいては、例えば「一物全体」「身土不二」の考え方などは、私たちの日常感覚に照らしても、充分に納得できるものだと私は思っています。
ですから、いろんな物の見方を参考にしつつも、自分の好みと五感を大切にしながら、納得できる部分、現実と折り合える部分から少しずつ取り入れていけばいいと思うのです。
何が良いとか悪いとか、何が危険だとか、そのような触れ込みに安易に振り回されてパニックに陥らないように気をつけましょう。
興味ある方は“自分のペースで”始めてみましょう
とりあえず、マクロビ食がどのようなものか一通り知りたい、という方は、ビギナー用のマクロビオティック食のセットも販売されています。
そのような商品を、一度試してみるとよいかもしれません。
もちろん、書籍レシピもたくさんありますよ(^^)