健康な食事について考えるブログ

やっぱり和食がいいんです!本当においしくて健康になれる食事って何?一緒に考えましょう。

ご飯って、糖質高いから食べないほうがいいんじゃないの?

      2016/01/06

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gohan
日本の食卓を象徴する食品「ご飯」。
ところが最近、日本人でもご飯を食べない方が増えてきました。

「ご飯はカロリーが高いから太る」
「ご飯は血糖値が上がりやすいから、食べないほうがいい」

そんな声が、世間で多く聞かれるようになったのです。
さらに、パンやスイーツを食事代わりにしたり、ファストフードや外食、レトルト食品に依存するなど現代式の食生活が拍車をかけ、“ご飯”はますます私たち日本人の食卓から遠ざかりつつあります。

しかし、本当にそれでいいのでしょうか?

確かに、「ご飯=白米」だけを見ると、高カロリー・高GI(血糖値を上げやすい)で、体によくないのでは? と思われるかもしれません。

けれども「健康な食」とは、食生活全体を捉えるものだということを忘れないでください。
“ご飯”は、恐らく世界で最も健康的・理想的な食事だと考えられる「伝統的な和食」、その土台となる食材です。

この記事では、個々の食材について云々するのではなく、食生活全体をヘルシー・かつおいしく味わえるものにするために欠かせない、そんな、“ご飯”を主食とする意義についてまとめたいと思います。

“ご飯”は体に良くない??

最近、ご飯を食べない、もしくは主食をとらないほうがあたかも健康のためによいかのような、そんな内容の書籍が幾つも刊行されています。

それも、有名大学の医学博士や栄養学の教授、あるいはテレビ・雑誌でもてはやされている健康関連の専門家…といった方々が書いた本であれば、やっぱり私たち一般の消費者はつい鵜呑みにしてしまいますね。

さらに、「低炭水化物ダイエット」ブームの影響もあって、日本食における炭水化物食品の代表選手“ご飯”が槍玉に挙げられ、敬遠される傾向もあるようです。

確かに「白米」そのものだけを見ると、玄米が精製されてミネラルやビタミンがそぎ落とされており、比較的高カロリーで血糖値を上げやすい食品であることは嘘ではありません。

しかしだからと言って安易に、主食である“ご飯”を食卓から追放してよいものでしょうか?
私たち日本人が食事から“ご飯”を除いてしまうと、一体どんな食生活になってしまうのか…。

それはすでに、肉食過多、ファストフードやお菓子への依存といった、現代ではあまり珍しくない偏った食習慣に見られます。
ガンや動脈硬化、糖尿病といったさまざまな生活習慣病も、そこに深く関わっていると考えられます。

「ご飯」だけを悪者にして食生活の全体を問い掛けないような枝葉末節の情報は、消費者の間に余計な混乱を招くだけではないか? と感じざるを得ません。  

ご飯を食べないと、どうなる?

糖尿病を発症し、厳しい糖質制限を言い渡されているような方が、ご飯を抜いて糖質を減らす食事をすれば、当然ですが一時的に血糖値が下がり、病状が改善することはあるかもしれません。

しかし、一般の健康な人々がご飯を抜く、あるいは減らすと、カロリー源が少なくなり、結局パンやお菓子、あるいは肉類など他の食物でお腹を満たそうとするため、却って健康を害する結果となる可能性が高いです。  

また、糖質が不足すると、脳に適度なブドウ糖が供給されず、脳の働きが悪くなるため、仕事の効率が下がったり、やる気が出ないなど、日常生活を健全に営むことができなくなったりします。

近年、ブドウ糖の代わりにケトン体を脳のエネルギー源として代用させられるという説も出ていますが、これはあくまでも非常時(災害や事故などで食物を正常に身体に供給できないとき)のために備わった体内機能であり、平常時に支障なく脳を働かせるには、やはりブドウ糖を適度に摂取するのが一番効率的だと思われます。  

昔の一部の日本人は、ご飯を「極端に」食べ過ぎていた

昔、日本(特に東北地方)の米所では、一度の食事にご飯を茶碗7杯分も食べ、他のたんぱく源や野菜や豆をほとんど食べない(貧困や土地の気候・風習により手に入らなかった)といった食生活であったため、中年期に脳卒中で倒れるなど、短命な人たちが多かったそうです。

このような話が引き合いに出され、お米や白米、すなわち“ご飯”がいかにも身体に悪いかのように語られる場合もあるようです。  

しかし、それだけで米を悪者扱いするのは不合理です。
それはあくまでもお米ばかりを食べ過ぎた極端な例に過ぎません。

病気のない身体であれば、野菜・海藻・豆類・たんぱく源など適度な量の副食を程よく揃えた上で、茶碗1杯のご飯は、健康を保つ上で必要なものです。

特に若いうちは、毎日活発に体を動かす生活でお腹が空いていれば、上記のようなバランスのよい日本式のおかずに茶碗1~2杯程度のごはんは食べてもいいでしょう。

ただし40歳を過ぎると、耐糖能(血糖値を適切に保つために、血液中でブドウ糖を処理する能力)が衰えてきますので、茶碗1杯までにしておいたほうがよさそうです。

ご飯とおかずの理想的な割合については、下のリンク先の記事をご覧ください。
主食と副食の理想的な割合とは?

「肉を食べてご飯を減らす」等、新種のダイエット説には慎重に対応しよう

「ご飯は糖質が多くて身体によくない」
世間でこのように言われる背景には、近年流行りの「低炭水化物ダイエット(ローカーボンダイエット)」の影響もあるようです。

この「低炭水化物ダイエット」の危険性については、別記事で詳しく述べています。
何事もいわゆる“新説”には冷静に対応し、安易に飛びつかないことが大切です。  

このブログでは、あまり糖質云々、カロリー云々と細かいことに囚われずに、魚介類に季節の野菜、味噌汁を揃えた昔ながらの日本式のおかずに主食としてのご飯を欠かさない食事を心掛けることをお勧めしています。

「木を見て森を見ず」の状態に陥ると、結局はテレビや雑誌の些細な情報(=スポンサーに都合のよい情報)に振り回され、かえって体を壊すことになりかねません。 

“米粉パン” 本当にヘルシー?

ちなみに余談ですが、お米は粒食である“ご飯”だからこそよいのです。

昨今「米粉パン」がヘルシーを謳い文句に出回っていますが、これは、  

①米を粉にしてしまうので、消化が早くなり、インシュリン消費も加速する。
②砂糖、油脂類、食品添加物も多数使われている。
③実際の米粉の配合量は少しだけで、たいていは普通のパンと同じように小麦粉を多用している。

特に③に関しては、米粉にはパン独特の膨らみや弾力性を与えるグルテンが欠けているので、どうしても小麦粉やグルテン強化した小麦粉を使わざるを得ないのです。

米粉パンも含め、ほとんどの市販パンには精製された白い小麦粉が使われています。
ご存じかと思いますが、精製小麦粉は血糖値を上げやすいばかりでなく、輸入小麦粉に至ってはポストハーベスト(農薬)や放射能汚染の心配もあります。

精製小麦粉の問題点について、詳しくはこちらの記事をご参照ください。
→<精製小麦粉の問題点>

そんなこんなで、幾らパッケージに「米粉パン」と銘打ってあっても、結局は普通のパンと同じです。
たまに間食として、楽しみのために少量を食べるならよいですが、パン類を主食にするべきではありません。

パンを主食にする問題点、ご飯を主食にする大切さについては、以下の記事にまとめてあります。
どうして主食はご飯がいいの? ①――パンを主食にする問題点
どうして主食はご飯がいいの? ②――パンにはない“ご飯”のすごさ

可能であれば、白米よりも「玄米」や「雑穀米」を

zakkoku-gohan「白米は太るし血糖値を上げる。そんなご飯をたくさん食べる日本食は、実はヘルシーではない」

時々そのような言い分を聞きますが、それは的を射ていません。

なぜなら、そもそも昔の日本人は精白米を食べてはいませんでした。
玄米や麦、粟(アワ)、ヒエなど未精製の穀類、あるいは豆やキビ、時にはイモなどを主食としていたのです。

江戸時代中期(元禄時代)ごろに、支配階級や富裕な商人層が米をついて(精製して)食べ始めたのが最初だと言われています。
しかし、1970年代に世界の食生活を調査して本当にヘルシーな食事とはどんなものかを研究してまとめられた、アメリカの『マクガバンレポート』にも、「最も理想的な食事は、日本人の元禄時代以前の食事である」と報告されているのです。

※マクガバンレポートについては、こちらのリンク先に詳しくまとめています。
もうお肉は一切食べられない…?「加工肉は発がん物質」WHOの本意

米を精製するようになってから、江戸・明治時代と、日本人の間にもビタミンC不足による脚気(かっけ)が流行しました。
それでも、精白米を日常的に食べていたのは一部のお金持ちや上流階級のみであり、一般庶民は変わらず玄米や麦、雑穀やイモなどを主食にしていたのです。
今のように大部分の国民が精白米を主食とするようになったのは、戦後、いわばつい最近のことなのです。

現在では白米と玄米の価格的な立場が逆転してしまい、玄米のほうが高価で手が出しにくい状態です(笑)。

それはともかく、玄米や雑穀に含まれるビタミンやミネラルが、長い間日本人の体を守ってきてくれたことがよく分かりますね。
昔は、特に冬には野菜が採れなかったため、未精製の穀類に含まれるこれらの微量栄養素が欠かせなかったのです。

現代では、冷蔵庫があり、生鮮食品の流通体制が整っているため、日本のどこに住んでいても一年中好きな野菜が食べられる状態で、ビタミンが不足することはまずないので脚気はあまり見られません。
しかしその代わり、飽食と言われるほどの贅沢な食事情により、肥満や糖尿病、脳卒中など生活習慣病の原因として、“白米=ご飯”が悪役のように言われています。

しかし、本来“ご飯”とは、玄米や麦、雑穀など未精製の穀類を水で炊いて食べやすくしたものであったのです。
未精製の穀類は、むしろ低GI食品と言われ、血糖値を上げません。

ですので、経済的な余裕があればぜひ玄米を普段の主食としたいものです。
炊く前に半日ぐらい水に漬けておけば、普通の炊飯ジャーで普通に炊けます(水加減は1割ほど多めに)。
白米のようなもちもちした食感はありませんが、慣れれば普通においしく食べられます。

白米を使うのであれば、大麦や雑穀を混ぜて炊いてもよいでしょう(もちろん玄米に混ぜてもいいです)。
大麦は、精白米の20倍、玄米の6倍の食物繊維を含んでいると言われます。
また雑穀類には、マグネシウム等のミネラルが豊富です。ミネラルがなぜ人間の体にとって大事なのか? についてはこちら。

→<各ミネラルの働き>

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