健康な食事について考えるブログ

やっぱり和食がいいんです!本当においしくて健康になれる食事って何?一緒に考えましょう。

【ラカントS vs パルスイートカロリーゼロ】ノンカロリー甘味料の安全性(危険性?)を比較

      2018/04/21

Pocket
LINEで送る

糖類の中で唯一、ゼロカロリーの糖質であるエリスリトールを使って、糖質制限や糖尿病対策、血糖値の管理などに役立つ砂糖代わりの甘味料が、幾つか販売されています。

ここでは、そのうちの代表的な「ラカントS」「パルスイート カロリーゼロ」を取り上げ、その効果のほどや安全性、さらには本当に理想的なカロリー低減の方法について検証してみたいと思います。

その前に…この2つの商品の共通点とは何か?
それは、最初にも言いましたが、“エリスリトール”というカロリーのない糖質 (糖アルコール) を利用している点です。

このエリスリトールとはどんな食品素材なのか、少し勉強してみたいと思います。

エリスリトール + 超甘い甘味料 = ゼロカロリーの健康食品?

エリスリトールは天然に存在する糖アルコールの一種で、糖質の中ではただ一つ、カロリー皆無であることが正式に認められています。

このエリスリトールについて、より詳しく知りたい方は、下の記事をご参照ください。
→ エリスリトールとは、血糖値を上げない糖質。危険性はなさそうだが…

これは、砂糖の6~7割程度と甘味が低いため、逆に砂糖の数十倍から数百倍もの甘味を持つ他の甘味料を微量に合わせ、砂糖かそれ以上の甘味を確保した上で、「ノンカロリー」「カロリーオフ」を前面に押し出して健康性をうたう商法が非常に多いです。

市販の甘味料だけでなく、ヘルシーを謳うパンやヨーグルトなど加工食品にも、このようなやり方で甘味付けをしておいて「低カロリー」とか「糖類ゼロ」とパッケージに大きく表示して売り出しているものを見かけます。

エリスリトールは糖アルコールであり、糖質ではありますが糖類には当たりませんので、このような表示が可能ですね。

さまざまな食品添加物や医薬品を製造している三菱化学フーズのWebサイトでは、エリスリトールと他の高甘味度甘味料(ステビア、アスパルテーム アセスルファムKなど)を一緒に用いて食品加工に利用する方法が奨励されています。

→ 三菱化学フーズ「エリスリトールと高甘味度甘味料の併用による応用技術」

ここの説明によると、エリスリトールと、ステビアやアスパルテームなどの高甘味度甘味料(超甘い甘味料)は、非常に相性がよく、これらを併用すると互いの欠点を補い合って良質な甘味をつくるそうです。

すなわち、

●甘味の立ち上がり(口に含んでから甘味を感じるまでの時間)を調節して、砂糖に近い自然な甘味を“演出”する。

●高甘味度甘味料の苦味を抑えたり、口当たりのよいまろやかな甘味を出したり、果汁など素材の香りを引き出したりできる。

…等の効果があるのですね。

エリスリトールの甘味の不足をごく微量の高甘味度甘味料で補い、砂糖と同等、場合によっては砂糖よりも甘味を強めることができるため、低カロリーやゼロカロリー、あるいは虫歯にならない優れた甘味料としてアピールすることができます。

実際にこれを人工甘味料で商品化したのが、味の素の「パルスイート カロリーゼロ」
そして、人工甘味料でなく羅漢果(ラカンカ)という果実から取れるエキスを用いて商品化したのが、サラヤ食品の「ラカントS」というわけです。

「ラカントS」の効果と安全性は?

rakant-sサラヤ食品の「ラカントS」は、低甘味のエリスリトールを主体に、砂糖の50倍の甘味を持つラカンカエキス、そしてさらに砂糖の300~400倍の甘味を持つと言われる高純度のラカンカエキス(ラカンカ抽出物)を配合したものです。

■サラヤ食品「ラカントS」
原材料名:エリスリトール、ラカンカエキス、甘味料(ラカンカ抽出物)

ラカンカ(羅漢果)とは、中国原産のつる植物で、極めて強い甘味を持つ果実。
さまざまな薬効のあることが昔から伝えられているそうです。

食用としては、乾燥させた粉末をお茶としたり、甘味料として料理に使われたりします。
現在では、ラカンカの果実から抽出した濃度の高いラカンカエキスが“ラカンカ抽出物”として既存添加物にリストアップされています。

この甘味の元となっている主成分が「モグロシド」と呼ばれる配糖体です。
このモグロシドは、未だに安全性の評価が不十分であるとも言われ、一部の生協などではこれを使った商品の販売を見合わせているところもあるそうです。

ステビアもそうなのですが、人工甘味料だけでなく、天然のものにも決して安全とは言い切れない甘味料が存在します。
最近特に「ステビアは至って安全」といったムードがネット上にも広まっていますが、私は個人的には別の観点を持っています。

※ステビア甘味料について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
【ステビアとは ①】→ ステビアとはどんな甘味料か。ステビアの開発と普及の歴史について。
【ステビアとは ②】→ 植物のステビアにおける体によい効能について。
「ステビア甘味料」に同じような効能があるかどうかを検証。

【ステビアとは ③】→ ステビア甘味料は本当に安全か? 海外での評価について。

ラカントSに使われているこの“ラカンカ抽出物(モグロシド)”にしても、2007年に認可されたというかなり新しい食品添加物であり、安全性に疑問符の付く余地はまだまだあると言えるでしょう。

「厚生労働省が安全性試験を通して認めているから大丈夫」といった捉え方は、楽観的に過ぎると思います。
食品の安全は、何世代にもわたる食経験によってしか証明され得ないものです。

“羅漢果”という果実自体は歴史的に古くから食べられてきたかもしれませんが、そこから一定の物質のみを精製抽出したものが食ビジネスの中で使われ始めたのは、ごく最近のことなのです。

→<参考リンク「精製食品の危険性」>

「現在のところは、危険と確定できるようなデータも前例も見つからない」国の安全性試験では、せいぜいその程度のことしか分かりません。

アスパルテームやスクラロースなどの明らかに有害性の高い人工甘味料よりは、こちらのラカンカエキスのほうがまだよいかもしれませんが、よほどそれ以外に選択肢のない状況でない限りは、避けたほうが無難だと思います。

まとめ:ラカントSはカロリー低減の効果があるのか?

安全性に関する、上記のような未知の部分を度外視するならば…。

羅漢果エキスもエリスリトール同様、ヒトの体に消化されない物質ですから、「ラカントS」は名実ともにゼロカロリーであり、糖質制限や血糖値の抑制に十分効果があると言えるでしょう…と一応、結論づけておきます(^^;)

「パルスイート カロリーゼロ」の効果と安全性(危険性)は?

■味の素「パルスイート カロリーゼロ」
原材料名:エリスリトール、甘味料(アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムK)、香料

※アスパルテームは、アミノ酸のフェニルアラニンを含むため“フェニルケトン尿症”の患者さんが摂取するとさまざまな悪影響が及ぶ可能性があるため、アスパルテームの表示には必ず“L-フェニルアラニン化合物”という記載がくっついています。

「カロリーゼロ」を始めとする、味の素の一連の“パルスイートシリーズ”の安全性(危険性)については、こちらの記事で詳しく述べましたのでご参照ください。
→ パルスイート(味の素)の危険性とは?アスパルテームで血糖値を上げないカラクリ

2000年前後になって、スクラロースやアセスルファムKといった新種が次々と認可されるなど、人工甘味料や天然でも高甘味度の甘味料類は、最近になって発見や開発されたものが多く、まだまだ安全性の確認がきちんとできていないものがほとんどです。

人工甘味料については、以下の記事をご参照ください。
→ 人工甘味料とはそもそも何?どんな種類があるの?
→人工甘味料の危険な甘さ~どうしてゼロカロリーなの?
→ゼロカロリーで太るのはなぜ?人工甘味料とダイエットコーラの恐るべき副作用

『砂糖と同じ甘さ』とメーカーサイトに紹介されているパルスイートですが、実際にはかなり強い甘味があり、慣れてしまうと普通の砂糖の甘さでは物足りないなど、依存性が出る恐れもあります。

アスパルテームは加熱調理すると子宮ポリープに…?

ちなみにアスパルテームに関連して付け加えておくと、アスパルテームは加熱 (過熱) によって幾つかの物質に分解され、甘味がなくなってしまいます。

それだけならまだいいのですが、これらの分解代謝物を動物に投与すると、子宮ポリープになったという実験データがあります。そのためアスパルテームは、指定添加物に認められているものの、加熱する食品への使用は現在でも禁止されているのです。

ところが味の素は、そのようなアスパルテームを使った甘味料であるパルスイートを何も言わずに消費者に売り、さらに肉じゃがだの卵焼きだの立派な加熱料理のレシピを、平気でPRサイトに掲載しています。

「少量だから問題ないの!」「加熱しすぎなければ大丈夫でしょ!」といった、お決まりの居直りですかね(笑)

問題ないとか大丈夫だとかの判断は、その食品について全ての情報を開示していただいた上で、消費者が自ら決めることだと思うのです。

もし本当に大丈夫だという確かな根拠があるのなら、パルスイートのパッケージに、

「この商品は人工甘味料アスパルテームを使用しておりますが、アスパルテームは加熱調理に用いた場合、体内に摂取すると子宮ポリープを引き起こすおそれのある化学物質に分解される可能性があります。しかしアスパルテームの添加量はごくわずかなため、現実的には人体へそのような悪影響を及ぼすことはあり得ないと考えられるため、当社では商品の品質向上のためにアスパルテームを使用しております」

とでもちゃんと記載していただきたいですね(笑)。
それでも現在の売上を維持する自信があるならば…ですけどね。

そういえば余談ですが、かつて山崎製パンが発がん性のある臭素酸カリウムを生地改良剤として使用していたときに、
「商品の品質向上のため、臭素酸カリウムを使用しています。かくかくしかじかの理由により、安全性が確認されています」
みたいな文言を、ランチパックとかの商品に掲載していましたね。

結果はやはりというか、マスコミや専門ライターにさんざん叩かれ、世論にも批判され、最終的には臭素酸カリウムを使用しなくなりました。
今思えば、食品メーカーとして情報公開した、ある意味潔い態度でしたね(…と褒めるべきなのか??)。

まとめ:「パルスイートカロリーゼロ」は本当にカロリー無し。では、太らないの??

さて、このパルスイートカロリーゼロについても、カロリー低減効果のほどを、危険性を度外視で結論します。

アスパルテームは砂糖の1/200の使用量ということで、ほぼカロリー無し。
またアセスルファムKも、人体にとって異物なので消化できず排出され、カロリーゼロ。

よって「パルスイート カロリーゼロ」もまたカロリー皆無と言ってよく、理論的に考えれば糖質制限の効果は確かにあるはずです。

ところが…現実的には、このような低カロリー甘味料によって、かえって太ったり糖尿病を悪化させてしまう人も少なくありません。

一体なぜでしょう?
この答えを知りたければ、以下の記事をご覧ください。
ゼロカロリーで太るのはなぜ?人工甘味料とダイエットコーラの恐るべき副作用

ゼロカロリー甘味料に頼らず、根っから健康的に糖質制限する方法

本気で糖質制限をするならば、素直に甘いものを控える、(精製糖の上白糖や三温糖でなく)粗糖や黒砂糖、ハチミツなど昔から食材として普通に使われている甘味料を、カロリー計算しながら少量のみ使用する…といった王道の方法をお勧めしたいところです。

もっと言えば、カロリー計算なんて必要ないのです。
そんなややこしいことをしなくても、食生活そのものをいわゆる日本風の食事に変えればよいのです。
ご飯に味噌汁、焼き魚、野菜の煮物や和え物、漬物など。

自宅では手作りできますし、外食の場合は、そば、うどん、おにぎり、ちらし寿司、焼き魚定食などを注文するとよいでしょう。

ちなみに、市販のレシピでは煮物類にも砂糖を使っているものが多いですが、食事のおかずに関しては、みりんと料理酒があれば砂糖はほとんど要りません。

一度だまされたと思って、レシピから砂糖の分量だけ除くか、砂糖の1~2倍のみりんに置き換えて料理してみてください。

意外においしく食べられるのが分かるはずです。
たとえ最初は物足りなくても、二度、三度と食べているうちにすぐ慣れてきます。

ただし、みりんや料理酒は、量販店で安売りしている“もどき調味料”ではなく、少々高くても本物を使ってくださいね。

例えば、みりんであれば、このような商品が有名ですね。

Mikawa-mirin
角谷文治郎商店 三州三河みりん 純もち米仕込 700ml
単にカロリーの数値を抑えるだけでなく、このように“砂糖の甘さ”そのものへの依存を解消していくことが、まずは大切です。

しかし「どうしてもカロリーオフの甘味料を使用したい!」という場合は、ラカントSが市販の商品の中では最もリスクが少ないかもしれません。
それでも多用はくれぐれも避けてくださいね。

>記事の一覧へ

 

Pocket
LINEで送る