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【ステビアとは ①】かつてポカリスエットにも使われた甘味料。血糖値を抑えるが危険?

      2015/11/20

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ステビアという甘味料の名前をご存じですか?」
そう尋ねられると「??」と思う方も多いかもしれませんね。

しかし、7~8年前まで販売されていた、薄い水色の缶の“ポカリスエット”のことは、あなたも記憶にあるのではないでしょうか。
pocari-stevia
← こちらですね(画像出典:ガールズちゃんねる)

この「ポカリスエット ステビア」に使用されていた甘味料が、その名のとおり“ステビア”という天然の甘味料です。

 

また最近では「コカコーラ ライフ」という緑色のラベルを巻いた健康志向の?コーラが発売されました。
cocacola-life1
← こちらです(画像出典:日本コカコーラ株式会社 ニュースリリース)。

メーカーのプレスリリースによると、砂糖とステビアという植物由来の甘味だけを用いた、自然派で健康的な人生(ライフ)を味わうためのロリーオフ飲料だとか。

なかなかうまいことを言ってますが、企業のイメージ戦略とは巧妙なものです。
要は、甘味料を差し替えただけであり、これまでのコカコーラと何ら変わりはないです。

ただし、ステビア甘味料が本当に、巷でうわさされるほど安心安全なものであれば、確かに人工甘味料を排除し、砂糖も減らしてステビアの高甘味を利用したこのコーラは、従来のものと比べれば低カロリーなはずですし、体にも悪くない (とりあえず従来のコーラよりはまし) と言えなくもないかもしれません。

問題は「ステビアが本当に体に優しい甘味料と言えるのかどうか?」ですね。
今回は3つの記事にわたり、ステビアについて詳しく検証してみました。

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そもそも、ステビアとは一体どんな甘味料

原材料について

原料となる植物は、南アメリカ原産のキク科“ステビア”で、ハーブの一種です。
このステビアの葉から、甘味の主成分である「ステビオサイド」や「レバウティオサイド」が抽出されます。

甘味料としてどんな働きをするの?

本来は砂糖と同程度のカロリー (4kcal/g) がありますが、砂糖の200~300倍もの甘味を持つため、アスパルテームと同様にごくわずかな使用量で済み、実質的なカロリーはゼロと見なせます。

そのため、ステビアを利用してゼロカロリーやカロリーオフの商品をつくることが可能です。
砂糖と比べて、血糖値も上がりません。

また、塩辛さや酸っぱさを和らげ、まろやかな味にする効果もあるそうで、飲料やスイーツ類だけでなく、漬物や佃煮、練り製品、ドレッシングなど、さまざまな加工食品に使用されています。

食品添加物の「ステビア」には、具体的にどんな種類がある?

一言で「ステビア」と言っても、食品添加物として使われるものには、製法や主成分の内容によって複数の種類があります。

甘味を強くする、安定性を付加する…等、食品加工を一層便利にする目的のため、品種改良されたり化学反応による改良が行われたりしています。

食品の原材料欄に「ステビア」と表示される添加物は、具体的には次の3種類に分けられます。

厚労省『既存添加物リスト』中の名称 内容
ステビア抽出物 ステビアの葉から甘味の成分(ステビオサイド)を熱水で抽出、精製したもの
酵素処理ステビア 上の「ステビア抽出物」に、酵素を用いてブドウ糖を付加したもの
ステビア抽出物 品種改良したステビアから甘味の成分(レバウティオサイドA)を抽出して高純度に精製したもの

「ステビア抽出物」同じ名称のものが2つあるのでややこしいですが、主成分が異なります。

甘味料である“ステビア”にも、実はこのように幾つか異なる種類があり、中には安全性の確認が取れていないものもあるのです。

けれども最終的な食品には、これらが一括して簡略名で「ステビア」と表示されてしまうため、一体どれが使用されているのか、消費者からは全く分かりません。

本当に困ったものですね(- -;)

ステビアの歴史 - 日本発の天然甘味料

日本国内でこれほどにステビアが人気?なのは、一つは「日本の企業で初めて開発された甘味料」だという理由もあるでしょう。

人工甘味料への批判が国際的に高まる中、海外でも広く普及しつつあるようです。

以下は、ステビアが普及するまでの経緯をまとめた年表です。

1971年 大阪の守田化学工業が、世界で初めてステビア甘味料を商品化。
1990年 大塚製薬から「ポカリスエット ステビア」が販売される。
1997年 ステビア抽出物、酵素処理ステビアが、使用実績のある天然由来の添加物として、既存添加物名簿に収録。
1998年 ニアーウォーターブーム。ステビアを採用するメーカーが増え、国内需要が大幅に伸びる。
1999年 EU (欧州連合) 委員会が、ステビアに繁殖毒性が認められたという理由から、EU 圏での使用を承認できないとの結論を出す。
2002年 当時ステビアの使用が禁止されていた香港で、ステビアの含まれる日本産のインスタント食品やスナック菓子が回収される騒ぎが起こる。
2008年
6月
第69回 JECFA (FAO/WHO食品添加物専門家会議) で、ステビオール配糖体(ステビア抽出物)の ADI が設定される。
2008年
3月
ブラジル、アルゼンチンなど南米各国で、ステビアを甘味料(食品添加物)として使用許可する国が増える。
2008年
10月
オーストラリア、ニュージーランドで使用が許可される。
2008年
12月
米国で、高純度レバウディオサイドA製品が『GRAS()』リストに加えられ、ほとんどの食品に使用可能となった。
2009年 韓国、シンガポールで使用が許可。
2010年 香港で使用が許可。
2011年 EU (欧州連合) が使用を許可する。
2012年 カナダ、ベトナムで使用が許可。
2014年 インドネシアで使用が許可。

GRAS (グラス):米国において、FDA(食品医薬品局)が食品添加物に与える安全基準合格証。
従来から一般的に使用されており、これまで何も問題がないため、特に安全性試験を行わなくても安全であると認められる添加物に与えられる。
日本においては『既存添加物リスト』に収録されるようなものですね。
つまり GRAS のリストに加えられたということは「一般的に見てまず安全であり、健康上のリスクを心配する必要はほとんどない物質である」という FDA のお墨付きを得たことになります。

この年表を見ると、ここ数年の間に次々と海外諸国で認可が進んでいるのがよく分かりますね。

ステビアが長らく海外で使用が認められなかったのは、一つにはアメリカの砂糖業界によるロビー活動の影響が大きかったとも言われています。

※ ロビー活動:個人や団体が政治的な影響を及ぼすために行う、私的な活動のこと。
具体的には、業界団体、財界団体、職業団体などが、自らの利益のために政治家や官僚に陳情したり、圧力をかけたり、献金したりなど、さまざまな政治的な働きかけがあります。
日本では馴染みの薄い言葉ですが(実際にはそれに似た活動は裏で多々あるでしょうが)、米国など海外では多分に大きな影響力を持っているようです。

古くから外食業界、飲料業界、ファストフード業界など、食品関係のあらゆる団体に幅広く根を下ろしていた砂糖業界は、かつては特に米国内、時には国連に対しても大きな力を持っていたそうで、この砂糖業界によるロビー活動は「シュガー・ロビー」と称されるほど政治的影響が強かったそうです。

このシュガー・ロビーによって、新しい甘味料のステビアが「不妊作用がある」「生殖毒性がある」等と言われて長らく締め出しを食らっていたのは事実のようです。

しかしやがて、アメリカでも「マクガバン・レポート」が発表されるなど、砂糖や油の多いカロリー高の食生活が健康を危機にさらすことが知られ始め、砂糖業界の力にも徐々に陰りが見え始めたと思われます。

そんな中で次に「カロリーゼロ」を主張して台頭したのが、アスパルテームを始めとする人工甘味料類でした。
しかし近年では、人工甘味料の有害性も多く指摘されるようになり、消費者の人工甘味料離れが目立ち始めています。

こうして、やっと天然の低カロリー甘味料である“ステビア”が日の目を見始めた…といったところでしょうか(^^;)

次の記事へ続きます。
【ステビアとは ②】ハーブティーや果物栽培にも使われる薬草。甘味料には効能はある?

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