【発酵食品王国・日本】漬物のススメ①~塩分取りすぎは気にしない
2015/05/21
漬物は、日本の優れた保存食にして発酵食品
漬物は元々、野菜の採れない冬場に備えて野菜類を塩漬けした保存食でした。
私たち日本の祖先の、素晴らしい生活の知恵の賜物です。
ところが戦後、冷蔵庫が現れ、また、食品加工技術の発達により“保存料”なるものが登場してから、保存食としての漬物の意義は薄れていきました。
さらにご存じのように「塩分の取りすぎは高血圧を招く」という減塩運動の波の中で、漬物は悪者にされてしまいましたね。
けれども実は、「日本の発酵食品は身体にいい…って本当です。」で書いたように、日本の漬物もまた、発酵食品として健康維持への優れた効能を発揮します。
それに、次に説明しますように、「漬物は塩分が多いから、取りすぎると体に悪い」という従来からの定説で、過剰に漬物を避ける必要もないんですよ。
“塩分取りすぎ”は気にしないで!ほどほどなら大丈夫
漬物の塩分は、さほど気にしなくていいのです。
なぜって、漬物ばかりを大きな皿に山ほど盛って毎日食べる人なんていませんよね?(笑)
添加物浸けの市販品と違い、昔ながらの漬物はどうしても“塩辛さ”があります。
ですから逆に、食べる量を本能的に調節しますし、ご飯もたくさん食べられるわけです。
それが「減塩」を謳って塩分を減らし、その代わりに化学調味料などで味付けしたものになると、消費者は安心してかえって過剰に食べてしまいかねません。
(化学調味料は“塩”と違い、多目に使用しても人間の舌はあまり「辛い」とは感じられないのです)
そうすると、今度は化学調味料や食品添加物の取りすぎとなってしまいます。
そちらのほうが、よほど体に害があると言えるでしょう(-_-;)
発酵食品としての漬物の効能
話が逸れましたが、発酵食品という側面から、漬物の健康的な効能を考えてみますね。
野菜類を塩、酢、酒粕などに漬け込んで乳酸発酵させたものが、いわゆる“漬物”と呼ばれるものです。
塩漬け、ぬか漬けなどの一般的なものから、柴漬け、すぐき漬け、沢庵漬け、高菜漬けなど、地方の名産品や個別に名前が知られたものまで、実にたくさんの種類があります。
では、このように野菜を乳酸発酵させることで得られる健康的な効能とは、具体的にはどのようなものでしょうか?
続きは以下の記事で。
「漬物のススメ②~発酵食品に含まれる乳酸菌の効能」