人工甘味料アセスルファムKの危険性-体内をぐるぐる回る化学物質の恐さ
アセスルファムK(カリウム)、これも清涼飲料や缶コーヒーでしばしば見かける人工甘味料ですね。
しかし、その危険性や毒性、副作用を心配する声も、非常に多く聞かれます。
他の食品添加物も全てそうですが、人工甘味料など毒性が強いと言われるものでも、食品を食べたり飲んだりしたあとですぐに悪い影響が現れることはありません。
けれども、長きに渡って少しずつ体にダメージを残すその恐さは、たとえ後になって体に異変が出たとしても、その因果関係を突き止めるのが容易でないということです。
腐敗や異物の混入による中毒症状ならば、その食品を食べてすぐに具合が悪くなりますから、食品との因果関係がただちに明らかになり、メーカーは責任を取ることを要求されます。
ですから、こと衛生面に関しては、メーカーは神経を払っています。
ところが食品添加物に関しては、消費者の体に何かが起こっても、具体的な食品との因果関係が明らかになることはほぼありません。
ですので現状としては、無責任と言ってもよいほどに多くの食品メーカーが、まだまだ安全性に疑念のあるものも含めて、さまざまな種類の食品添加物を、消費者の健康よりも自社のコストの削減を優先して依存的に使用しています。
ここで解説するアセスルファムKも、そのようなリスクの高い添加物の一つです。
別記事で解説したアスパルテームやスクラロースとともに、ぜひ覚えておいていただきたいと思います。
アスパルテームとスクラロースに関しては、リンク先の記事をご覧ください。
○アスパルテーム
○スクラロース
もくじ
アセスルファムKとは、どんな人工甘味料?
2000年4月に食品添加物に指定されました。
大手コーラ2社がダイエット飲料に使用したのをきっかけに普及し、現在では清涼飲料水やアルコール飲料を始め、調味料やアイスクリームなど幅広く使われています。
砂糖の200倍の甘味があります。
ですので、他の高甘味度の甘味料と同じく、砂糖などの糖質と代替してコスト削減ができます。
そして、低カロリーやカロリーオフを商品でアピールできます。
甘味の立ち上がりが速く後引きが少ないため、キレのある甘味となりますが、逆に不自然にすっきりしていて、かえって後味が悪いと感じられることもあります。
そのため、アスパルテームやスクラロースなど、立ち上がりの遅い他の甘味料と併用されることが多いです。
また、他の甘味料と併用すると相乗効果をもたらし、甘味を強化する効果があります。
特にアスパルテームと一緒に用いると、甘味が40%強化され、なおかつキレとコクのある口当たりのよい自然な甘味が得られるそうです。
缶コーヒーやダイエットコーラの食品表示を見ても、甘味料としては、アスパルテーム+アセスルファムK、この2つの組み合わせが非常に多いです。
さらに、熱や酸、酵素などの影響をあまり受けず安定性が高いので、食品加工におけるさまざまな条件下でも壊れにくいということですね。
これも、幅広い食品に使用される大きな理由でしょう。
消費者の健康ではなく、食品メーカーの都合によって、添加物は世に広まっていく
“味の素ヘルシーサプライ株式会社”が、自社の商品=アスパルテームの売り込みのために、幾つものデータを並べた資料があります(下のリンク)。
これを見ると、食品メーカーにとっては大変魅力的なメリットがたんさん並んでいます。
このようにして、さして安全性も定かでない化学物質があらゆる食品に広まって、消費者の口に入っていくというわけですね。
※参考:味の素ヘルシーサプライ株式会社「アセスルファムKの特長」(pdf)
例によってメーカーは「世界のこれこれの機関で安全性が認められています」なんて言っているんですけど、国や国連の主要機関なんてのは、たいてい大企業と人脈的にも繋がっていて、メーカー側に不利なデータは、たとえ科学的根拠があっても何だかんだと理屈を付けて斥けてしまうことも少なくないですね。
食品添加物における安全試験というものも、よく言われるように、一つはしょせん動物実験に過ぎず、ヒトの体における影響がきちんと実証できるわけではない。
それと、一つの添加物を単独摂取した場合のデータしか得られず、他の多くの添加物を同時に摂取した場合の影響については、データの出しようがない(でも実際の私たちの食生活では、当たり前のようにいろんな添加物を複合摂取しますよね)。
一般的に「安全性が認められている」というモノの言い方は、単に「少なくとも今までは明らかな危険性が示されていない」「一応これまでは事故も何も起きていない」といった程度の意味でしかないと捉えておくべきです。
現実に、これまでの食品添加物の歴史の中でも、至って安全と謳われていたものがあるとき突然、強い毒性が明らかになったと言われて使用禁止になった事例が幾つもあります。
アセスルファムKの具体的な毒性とは?
「人工甘味料の危険な甘さ~どうしてゼロカロリーなの?」の記事でも説明しましたが、アセスルファムKは摂取しても消化されず、血中に入って身体中をぐるぐる回った後に尿とともに排出されます。
これは自然界に存在しない化学合成物質ですから、ヒトの体内では“異物”となります。
このような異物を、ヒトの体はうまく扱えません。
代謝器官である肝臓、排出器官である腎臓に大きな負担をかけたり、リンパの機能を弱めるなど、ホルモンや免疫システムを乱し悪影響を及ぼす可能性があるのです。
以下、書籍「飲んではいけない飲み物 飲んでもいい飲み物(渡辺雄二著)」より、アセスルファムKの安全性に関する実験データについて、そのまま引用しておきます。
イヌにアセスルファムKを0.3%と、3%ふくむえさを2年間食べさせた実験では、0.3%群でリンパ球の減少、3%群で肝臓障害の際に増えるGPTの増加とリンパ球の減少が認められました。肝臓がダメージを受けたり、免疫力が低下する可能性があるということです。
※GPT:「グルタミン酸ピルビン酸転移酵素」の略。
「アラニンアミノ基転移酵素(ALT)」とも呼ばれる。
人体のあらゆる組織に見られる酵素だが、中でも肝細胞に最も多く存在する。
そのため、何らかの異常で肝細胞が破壊されると血液中に漏れ出し、血中濃度(GDPの値)が上がる。
すなわち、GDPの値が上昇するということは、それだけ肝臓が障害を受けていることを意味すると考えられる。
アセスルファムKを一度に0.3%以上も食品から摂取するはずがない…そう思われるかもしれません。
けれどもこの実験は、2年間も継続的に行ったものです。
さらに、ヒト以外の動物においてもアセスルファムKは代謝されず、同じような体内の経路を通って排出されるはずです。
つまり、消化されず体内をぐるぐる回って出て行くだけでも、このような悪影響、つまり肝機能やリンパ系への負担が懸念されるという、確かな根拠になり得ると思います。
アセスルファムKの製造方法…いかにも危なそう?(汗)
酢酸を熱分解して得られるジケテンから合成します。
以下、Wikipedia からそのまま引用します。
「アセスルファムカリウム」
ジケテンとスルファミン酸を反応させ、これに三酸化硫黄を反応させることによりアセスルファム環を作った後、水酸化カリウムで中和することにより得られるオキサチアジノンジオキシド誘導体である。
ジケテン、スルファミン酸、三酸化硫黄、全て有害物質ですね(汗)。
また、製造過程で、発がん性物質である塩化メチレン(ジクロロメタン)が溶媒として使われる場合があるとのことで、こちらも残留がないかどうか、かなり不安になります。
分子構造から分かる、アセスルファムKの危険性
なお、かつて大量に使用された挙句、発がん性や催奇形性が指摘されて使用禁止となった“チクロ”も、スルファミン酸を原料とする人工甘味料であり、分子構造もアセスルファムKと似ています。
人工甘味料の分子構造による分析は、こちらのサイトに詳しく載っています。
虚虚実実――ウルトラバイバル「危険な人工甘味料・・・チクロからスクラロースまで」
ここのページの、1) チクロ 2) サッカリン 3) アセスルファムK のところを読んでみてください。
特に最後の、これらの化学物質としての危険性がよく分かる文章を、下に引用しておきますね。
以上3つは、構造がよく似ています。(一覧の赤字参照)「S(硫黄)を中心に酸素(O)が2つ、またチッソ(N)がくっ付いた」形で、同じような作用(体内にて)が想像できるではありませんか。チッソを分子内に含んでいるから、毒物である仲間が多いアルカロイドにも分類されるでしょう。
危険な物質であることの証です。おおむねベンゼン環を持つ点も共通しています。なかでもアセスルファムkは、6員環のなかにSとNが含まれ、相等「特殊な」化合物です。それに対し、想像力、類推力がないのが厚生労働省の官僚たちです。はたして化学をマジメに学んだのでしょうか?それとも、業界から賄賂を貰った?「火のない所に煙は立たない」です。
従来、開発元であるドイツのメーカーからの輸入が多かったが、近年では安価な中国産も入っきているということです。
また、自然界に存在しない化学物質であるが故に、ほとんど自然分解されません。
人体への影響ばかりでなく、環境への蓄積も心配されますね。