パルスイート(味の素)の危険性とは?アスパルテームで血糖値を上げないカラクリ
2015/09/25
近年では糖尿病も増え、糖質制限したりカロリーを控えるよう食事管理する方も多く見られます。
体調に異常のない方でも、ダイエットや健康維持のため、血糖値を下げるべく甘い食べ物を我慢しようとするけれども、なかなかうまくいかない…。
そんな私たち意志の弱い消費者(笑)のために?、類い稀なるビッグな食品メーカー“味の素”が開発してくれた夢のような甘味料が、「パルスイート」シリーズですね。
このパルスイートシリーズ、原材料を検討しても確かに低カロリーまたはノンカロリーであり、糖質を制限するという点に限れば、効果はあると思います。 血糖値も上昇しないことでしょう。
しかし、ただ単にカロリー量を低く抑えればそれでいいのか?
たとえば、体に害のある物質を使って糖質制限やダイエットに成功しても、結局は健康を損ね、後悔してしまうでしょう。
まさにここに、味の素のパルスイートシリーズに潜む危険があります。
もくじ
パルスイートシリーズ、「ビオリゴ」はなんとトクホに!
味の素が出しているパルスイートシリーズは、次の3種類があります。
●パルスイート
使用量(計量スプーンで測った場合)が砂糖の1/3で、砂糖と同じ甘さとなり、しかもカロリーは1/10というスグレもの。
原材料は、重量としては、麦芽糖水飴やエリスリトールなど消化されにくい糖アルコール、それに同じく難消化性の食物繊維が大きな比重を占めます。
これに少量のアスパルテームと、同じく化学合成された人工甘味料“アセスルファムK”によって、全体で砂糖の3倍の甘さを実現しています。
何しろ、アスパルテームもアセスルファムKもともに、砂糖の200倍の甘味を持つ高甘味度の甘味料なのです。
●パルスイート カロリーゼロ
こちらは重量がおよそ1/3で砂糖と同じ甘さ、しかも極めつけは“0(ゼロ)”カロリー!
重量的に最も多い原材料のエリスリトールは、甘味は砂糖の7割と低いですが、糖質の中で唯一、全く体内で消化されないとされる糖アルコールです。
エリスリトールについては、詳しくはこちらをどうぞ。
→ エリスリトールとは、血糖値を上げない糖質。危険性はなさそうだが…
そこに高甘味にしてノンカロリーのアスパルテームとアセスルファムKを加えて、通常のパルスイートと同様に甘さを調整しつつ「カロリーゼロ」を実現しています。
●パルスイート ビオリゴ
トクホの関与成分である“フラクトオリゴ糖”を主原料とし、トクホ(特定保健用食品)に認定されています(!)。
フラクトオリゴ糖とは、砂糖に果糖(フラクトース)が数個結びついた、糖類の一種。 ヒトの体内でビフィズス菌を増やし、整腸作用を促すプレバイオティクスとされています。
しかし原材料を見ると、保存料のソルビン酸Kも含まれており、とても健康によい食品とは言いかねます。
後述しますように、アスパルテームやアセスルファムKも多分に問題のある物質なのです。
アスパルテームを用いた「カロリーゼロ」のカラクリ
アスパルテームは砂糖の200倍もの甘味を持ち、添加量もごくごく微量で済みます。
したがって、カロリーはほとんどないと言って構いません。
またアセスルファムKは、自然界に存在しない化学物質であって、摂取しても体内で消化されずに排出されます。 ですからまさにカロリーゼロです。
ここに、甘さの少ない糖アルコールや食物繊維でかさ増しをして、家庭でも使いやすいよう砂糖の3倍程度の甘味に調整してあるというわけです。
パルスイートは血糖値を下げて体をこわす?
“パルスイート”は、砂糖に比べてカロリーを90%カット。
“パルスイートカロリーゼロ”に至っては、カロリーがゼロ、つまり皆無です(^^;)。
しかも甘味の強さは、同量においては砂糖以上。
だから使用量を節約できて、お財布にも優しい…。
カロリー摂取が気になりながら甘いものはやめられない。
そんなジレンマに陥りがちな、飽食時代の私たちには大変魅力的です。
でも…ちょっとおかしいと思いませんか?
人間は生きていくためにエネルギーを必要とします。
だから、カロリーのあるものを甘くおいしく感じるようにできているのです。
体に必要なものを強く欲し求め、欠かすことのないように…。
それなのに、アスパルテームはとても甘いのにカロリーがない…。
いわば生体機能に反した甘味料なのです。
このようなものを日常的に摂取していて、本当によいのだろうか…?
そんな疑問を感じませんか?
この疑問について、あなたが自分なりの答えを出すには、このパルスイートの不思議な甘さの主役である“アスパルテーム”について詳しく知る必要があります。
アスパルテームについては、下の記事にまとめました。
ぜひ一度は目を通しておいてください。
この人工甘味料の不審な毒性ばかりでなく、食品業界をめぐる世界の裏事情までが分かるような気がしますよ(汗)。
→ 味の素が製造する甘味料「アスパルテーム」の害・危険性・毒性は何?
まとめ…人工甘味料に頼らず、正統派のカロリー制限で真っ向勝負を!
先に私なりの結論を述べておきますと、たとえカロリーを抑える効果があるにしても、糖質制限や糖尿病のカロリー管理に“パルスイート”を使用するのはおすすめできません。
たまに「パルスイートを妊娠中に使用してもよいですか?」という質問があちこちで聞かれますが、一般の方にさえ勧められないものを妊婦さんに勧められるわけはないです(^^;)
本気で糖質制限するならば、白砂糖でなく粗糖や黒砂糖、ハチミツなどを許されたカロリー内で使用し、甘さを抑えた味に慣れるという、最も素直でシンプルなやり方が一番よいかと思います。
けれども、どうしても甘い食べ物がほしくて低カロリーの甘味料を使用したいのであれば、サラヤ食品の「ラカントS」のほうがまだましかもしれません。
ラカントSについては、こちらの記事を参照してください。
→【ラカントS vs パルスイートカロリーゼロ】ノンカロリー甘味料の安全性(危険性?)を比較